PBLとは?

1.なぜPBLか?

近年の大学教育改革のキーワードとして、「教える(teaching)から学ぶ(learning)へ」というスローガンはあまりにも有名です。教員が何を教えるかではなく、学生が何を学んだかということが、大学教育のアウトプットの指標としても使われるようになっています。これは、従来の知識習得型授業だけではなく、その習得した知識を活用する能力の育成も大学教育に求められていることを意味します。このような鍛錬の場面を取り入れた授業として、アクティブラーニングという言葉もよく耳にされることと思います。

アクティブラーニングは、学習者の能動的な学習を取り込んだ授業形態の総称で、クリッカーなどを用いた学生参加型授業、協調学習や共同学習とともに、PBLもこれに含まれると理解されます。これらの授業の中には、情報収集、傾聴、問題認識、課題発見、論理的思考、批判・創造的思考、問題克服、解決などの諸要素が含まれています。これらの要素を含むことから、学生が主体的に取り組んだり、体験的に理解したり、他者の理解や自己の相対化が可能となったりするという高い教育効果が生み出されます。

2.根力とPBLの関係

昨今の厳しい就職状況の下、企業では「即戦力」となりうる人材を求める傾向が強くなっています。ここでいう「即戦力」とは、周囲の人と円滑に人間関係を構築できる、相手の考えに耳を傾けつつ自分の考えをうまく伝えることができる、独自の視点を持ちつつチーム内で主体的に行動できるなどといった能力や資質のことです。このため、根力育成プログラムでは、「根力の構成要素」のように本学卒業者の能力指標として「根力」を掲げ、その構成要素を定義するとともに、その有効な教育法の一つであるPBL授業の普及・推進を進めています。

PBL授業は、根力構成要素の育成に適した授業法であると考えられます。しかし、根力はPBL授業を新たに開講すれば育成されるというものではありません。従来から本学で行われてきた通常の授業の中でも、その育成が図られてきました。その意味では、PBL以外の科目に含まれる根力要素の抽出と、それらとの連携も重要と考えられます。PBLは、通常の授業で培われている充分な専門知識やスキル等の獲得を踏まえて、実際にそれを「使う」ことに特化した授業であり、双方がそろって初めて、相乗的に効果を上げていくことができるのです。

茨城大学 茨城大学 大学教育センター 根力育成プログラム